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日本密教与西藏密教关系初探

日本密教与西藏密教关系初探 (依据在日本种智院大学的演讲稿修改) 智广阿阇梨 南无格日! 一、自我介绍: 自己 […]

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2015.11.01

日本密教与西藏密教关系初探

(依据在日本种智院大学的演讲稿修改)
智广阿阇梨

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南无格日!

一、自我介绍:

自己紹介

尊敬的赖富本宏教授,各位先生、女士们,大家好!

我来自中国,今天能够来到日本,在日本佛教真言宗著名的高等学府种智院大学,和诸位高僧大德、专家学者们共同交流佛法,对此我感到非常荣幸。

尊敬する赖富本宏教授、ご来場の皆様,こんにちは。

私は中国から参りまして、今日、日本仏教の真言宗で有名な高等学院の種智院大学にて、高僧大徳、専門学者の方々と共に仏法の交流が出来ることを光栄の至りに存じます。

我本人从很小的时候开始先学习了汉传佛教各个宗派的显密教法,1996年开始学修藏传佛教,2004年开始到日本学习真言密教、天台密教等教法至今,曾经到高野山、醍醐寺、比叡山等地做过一些深入的学习。从1993年开始一直从事佛教的教学工作。

私は幼い頃から、漢伝仏教の各宗派の顕密教法を学んで来ました、1996年からチベット仏教を勉強し、修法をし始めました。2004年から日本に参り、今まで真言密教と天台密教などの教えを勉強して来ました。また、高野山、醍醐寺、比叡山などの各所で、より一歩深く踏み込んで学びました。1993年から現在に至るまで仏法の教えを教え続けております。

这里阐述的观点是本人学修佛法三十多年的心得,并借鉴了日本一些高僧大德的观点。

これから申し上げる観点は全て私自身が三十年間に渡って仏法の教えを研修し、会得したものであると共に、日本の高僧大徳の方々のご観点を参考にしたものです。

二、日本密教与藏传密教同源异流:

日本密教とチベット密教の同源異流

西藏密教与日本密教,皆源自于印度,但是从宗教形态上看,两者如今全然不同,包括修行的理念和方法也有所不同。虽然两者存在很多的不同,但也有很多的共同点。

チベット密教と日本密教の源は同じくインドでありながら、今の両宗教の有様は全く違います。修行の理念と方法もそれぞれです。しかし、多くの異なりがあっても、ある程度の共通点があるのも事実です。

首先,各派密教虽然形态各异,但是同源于印度密教。而且修行的目的都是一致的,就是即生成佛。

まず、各派の密教は有様が違うけれど、同じくインド密教に伝承されたものです。また、修行の目的は皆一致で即身成仏することです。

但是,日本密教与藏传密教彼此的实修方法,有相当的不同。在日本密教中,传承法脉与实修方法并没有完全统一,如真言宗和天台宗就是两大宗,而且在这两大宗之下,还分成几个流派。

しかし、日本密教とチベット密教の実際の作法はかなり異なっています。日本密教の中で、伝承法脈と実修方法はまだ完全に統一していません。例えば、真言宗と天台宗の両宗に大きく分かれています。その両宗はまたそれぞれ多数の流派に分かれています。

日本密教的修法,基本上有两部大法,一是根据《大日经》成立的胎藏界法,一是根据《金刚顶经》成立的金刚界法,至于如《理趣经》法中的一尊法等(依《理趣经》之曼茶罗为本尊的修法),也是依胎藏界法和金刚界法的次第而成立。

日本密教の修法は基本的に二つに分かれます。一つは《大日経》から生まれた胎藏界法,もう一つは《金刚顶経》から生まれたの金剛界法,そして、《理趣経》法の中の一尊法など(《理趣経》の曼荼羅を本尊としての修法)、胎藏界と金剛界の次第によって生まれたのです。

日本密教中,真言和天台两宗各自也有一些流派,各流派在实修的细则上也有所不同,但是四度加行、一尊法(如观音等皆以一尊作为本尊而修)的整体架构,大致都是差不多的。

日本密教の中で、真言と天台両宗の各自の流派では、実修の細則は異なっています。しかし、四度加行、一尊法(観音などの一尊を本尊とするの修法)の中心部分はほぼ一緒です。

藏传密教则更为复杂些。藏传密教最主要的流派有宁玛派、噶举派、萨迦派、格鲁派等,宁玛派被称为“旧派”,其他三派被称为“新派”,各派修法也各具特色。

チベット密教では、さらに複雑になってます。主な流派はニンマ派、カギュ派、サキャ派、ゲルク派などがあります。ニンマ派は“旧派”と呼ばれます、その他の三派は“新派”と呼ばれています。修法も各自の特色があります。

藏传密教和日本真言密教的不同,其中之一在于,藏传密教的修法体系中,一般都由显入密,先要学显宗,后再学密宗,大乘佛教的理论基础,清晰可见。其中比较著名的论著有:格鲁派的《菩提道次第广论》《密宗道次第广论》、宁玛派《普贤上师言教—大圆满前行引导文》《大圆满心性休息》,在这些论著中都体现了藏传佛教由显入密的特点;日本密教中尤其是真言密教,在古代很多高僧大德也是显密双修的,但在现代的修法体系中,一般真言密教都不学习显宗而直接进入密宗,天台密教则有先显后密的学修次序。真言密教中认为,由显入密是迂回之机,直入密乘才是直往之正机。

チベット密教と日本密教の主な違いとして、チベット仏教の修法体系では、顕から密に入るのが一般的で、顕宗を学んでから密宗に入ります。このことは大乗仏教の基礎理論によく見られます。なかでも比較的に有名な論著は、ゲルク派の《菩提道次第広論》《密宗道次第広論》、ニンマ派の《普贤上师言教—大圆满前行引導文》《大圆满心性休息》があります、内容はチベット密教の顕から密に入る事が特徴として表してあります。日本密教のうち、特に真言密教では、昔は多くの高僧大徳は顕密兼修でいらしゃいましたが、現代の修法体系の中では、真言密教は顕宗を学ばず、直接密宗に入ることになりました。天台密宗には、まず顕宗、それから密宗という学修順序があります。真言密教では、顕宗から密宗に入るのは遠回りで、直接密教に入るのは最も近道であり、かつ正道であるとされています。

另外,密教的特点之一就是如大海能纳百川,包容力极强。以密教之融摄各地的民族宗教,进而改头换面看来,即知此事。

また、密教は広大な海のように、包容力が非常に大きいのが一つの特徴である。このことは密教が各地の民族宗教と融合していることから分かります。

只是比较起来,藏密的变化幅度尚属有限,而日本的密教,经由中国引入,和印度密教相对照,有的形式上已经变化较大了。

ただ、比較的にはチベット密教の変化は少ない一方、日本の密教は中国を経由して伝わって来た為、インド密教と相対的に比較すると、形式上大きく変化した部分もあります。

日本的密教并非自印度直接传入,而是在公元九世纪初,经由中国辗转传来。虽然日本密教继承的是公元八世纪前印度密教的主流,因为中国文化的影响,并且密教在日本扎根的过程中,也融摄了日本固有的民俗信仰,而后形成为现在的宗教形态。

日本密教は直接インドから伝わって来たのではなく、公元九世紀初に中国を回って伝わって来ました。勿論、日本密教は公元八世紀前のインド密教の主流を継承してありましたが、やはり中国文化の影響を受けた上で、日本に浸透する過程で、日本古来の民俗信仰を取り入れられて、現在の宗教形態になりました。

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在很多年前,日本就有一些高僧大德前往印度等地去了解藏传佛教。例如,松长有庆、赖富本宏等先生都在印度了解过藏传佛教,这些高僧大德也都著书来比较藏传密教和日本密教的异同。在这些研究成果当中,有两个观点值得大家了解。第一个,他们认为西藏密教比日本密教更加忠实于印度密教原来的样子。相对于日本密教,西藏的密教是从印度直接传入西藏。西藏密教之继承印度密教,就较为忠实,藏人承袭印度佛教文化,毫无保留,藏人翻译佛经,务求忠实,以藏译佛经加以逆推,几乎能直接还原梵语原经文,由此即可见其忠实之程度。藏传密教不仅在翻译上完全复制了印度密教,在仪轨上、思想上,大多保存了印度密教的内容。就学术考证而言,藏密的价值,即在于能够借以了解印度密教的原貌,可说极其珍贵。比如说传入日本的胎藏界、金刚界的曼荼罗,其中无论是佛像、菩萨的绘法,还是整体的构图,多处与原经典记述的不符;但是,藏密中金刚界的曼荼罗,却与经典记述的内容完全一致。由此而知,如要了解印度密教原来的样子,西藏密教将会是很好的参考。第二个研究成果表明,印度后期密教几乎没有传入日本,但是传入了西藏。所以我们要了解印度的密教,特别是无上瑜伽部的密教,就要通过藏传佛教。

何十年も昔、松長有慶様、頼富本宏様含め、多く日本の高僧大徳の方々はチベット密教を深く知る為にインド等に赴かれました。この高僧大徳の方々も皆チベット密教と日本密教の異同を本に書記して比較しました。この研究結果の中で、二つの観点をぜひ皆さんに知って頂きたいと思います。まず、彼らはチベット密教は日本密教よりも、インド密教本来の様式に近いと考えました。日本密教と比べ、チベット密教は直接インドから伝わった為、忠実にインド密教を伝承して来ました。チベットの人たちは経典を翻訳する際にも、極めて忠実で、チベット語で訳した仏経を逆に翻訳したら、ほぼ原経典に還元される事ができることからも、その高い忠実度が分かると思います。そして、経典の翻訳が完全かつ忠実なばかりでなく、儀軌の内容も、思想の内容も、インドから伝わって来た通り、そのままに保存されています。学術の考証の立場から言うと、チベット密教の価値は、インド密教の本来の姿が分かる事が出来る事です。貴重価値の極みと言ってもいいでしょう。例えば、日本に伝わって来た胎藏界、金剛界の曼荼羅については、仏像といい、菩薩の絵描き方といい、全体的な構図といい、経典の記述通りではない所があります。一方で、チベット仏教では金剛界の曼荼羅は経典の記述と完全に一致しています。この事から分かるように、インド密教本来の様子を知りたいのであれば、チベット密教を参考にするのがとても良いと思います。次に、もう一つの研究結果から、インドの後期密教はほとんど日本に伝わっておらず、チベットには伝わっていたことが分かります。ですので、インド密教、特に無上ヨ-ガタントラを知るためには、チベット仏教を参考にしなければなりません。

据我了解,近现代日本的佛教界对藏传佛教做了很多深入的了解,从现有资料来看主要以格鲁派为多。松长有庆先生在他的著作《东方智慧的崛起》中也对日本密教和西藏密教进行了比较,也主要是日本真言密教和藏密格鲁派的比较,我就不再赘述。

私が把握している限りでは、近現代、日本の仏教界ではチベット密教に対して、より深くの研究が進んでおられるようです。今までの参考資料から見ると、主にゲルク派に対しての研究が多いと見られます。松長有慶先生は自ら執筆された《東方智慧の崛起》の中でも、日本密教とチベット密教、主に日本の真言密宗とチベットのゲルク派の比較論を述べていらしゃいますので、私がここで贅言するまでもないと思います。

在此我想简单介绍一下目前在中国乃至全世界比较兴盛的藏传密教流派——宁玛派。

ここで、中国また全世界の中で今比較的に盛んでいる、チベット密教の二ンマ派について簡単に紹介させて頂きたいと思います。

三、介绍宁玛派的九乘佛法:

本人在藏传佛教的学修过程中,四个教派都有学习,其中对宁玛派的学修最多。

私自身はチベット密教の学修の間に、四つの宗派とも学んで来ましたが、特に最も多かったのがニンマ派の学修です。

宁玛派是最早传入西藏的一个佛教流派。宁玛派的最大一个特点就是把所有的佛法分成九乘,宁玛派云丹嘉措尊者所著的《自性大圆满支分决定三戒论释》中对此九乘法做了介绍:

“ 此依大圆满自宗,声闻缘觉菩萨乘, 称为法相因三乘,事行瑜伽外三续, 无上父续大瑜伽,随类瑜伽即母续, 明点瑜伽无二续,称内三续九乘摄。”

ニンマ派は一番最初にチベットに伝わって来ました仏教流派であります。ニンマ派は全ての仏法を九乗に分かれてあるのが最も大きなの特徴です。ニンマ派の云丹嘉措尊者が著作された《自性大圆满支分決定三戒論释》の中で、この九乗法について、紹介してあります。

“ 此依大圆满自宗,声聞縁覚菩萨乘,
称为法相因三乘,事行瑜伽外三续,
无上父续大瑜伽,随类瑜伽即母续,
明点瑜伽无二续,称内三续九乘摄。”

所谓的九乘佛法即包括因三乘、外三乘、内三乘。

いわゆる九乗仏法は因タントラ、外タントラ、内タントラを含めてあります。

因三乘都是属于显宗的内容,包括声闻乘、缘觉乘和菩萨乘,其中声闻乘、缘觉乘属于小乘的教法,菩萨乘属于大乘佛教。“自己从善知识处听闻佛法,并将所闻之义传授他人故称声闻;最后有者不依靠他者独立自主便能现前超胜三有轮回之果,故而称缘觉;为成就圆满菩提,利他心不怯懦、勇往直前,故称菩萨。”在印度,菩萨乘主要包括中观和唯识两宗。“诠示修持此三乘可获得相应之果的途径,是故称为法相,并且此三乘只是获得自果的直接因、获得究竟大菩提果的间接因,并非是果转道用,为此称为因三乘。”

因タントラは小乗及び大乗の経典に依拠した顕宗の内容で、声聞乗、縁覚乗と菩薩乗を含まれてあります。中には声聞乗、縁覚乗は小乗仏法で、菩薩乗は大乗仏法になります。“善智識から仏法を聞いて、また聞き取れた仏法を他人に伝授するものは声聞と呼ばれます。他者に頼らず、自らで悟りを開いたものは縁覚と呼ばれます。自らの為のみならず、一切の人間の悟りのために修行している、自利利他のものは菩薩と呼ばれます。”インドでは、菩薩乗には中観と唯識が含めてあります。“このタントラによって、相応の果位に到達できるルートを示してあり、故に法相と呼ばれてます。しかも、このタントラはそれをもって自らがそれ相応の果位に到達する直接の要因であり、悟りを開いた仏の境地に至るの間接の要因であり、従果向因(じゅうかこう因)ではなく、従因至果(じゅういんしか)であるので、因のタントラと呼ばれてます。

“外三乘分为事续、行续、瑜伽续。事续主要宣说外在的事宜,故称为事续;行续见行平等受持,因此称为行续;瑜伽续主要宣讲内在修行,故而称为瑜伽续。此三乘与因乘的方式相似并且从他处寻觅悉地,因而称为外三续。”事续比较注重外在的形式,所以叫做事续;行续的修法特点则是外在和内在同样重要;瑜伽续则比较注重内在修行,不太重视外在形式。

“外タントラはクリヤー乗、ウバ乗、ヨーガ乗に分けてあります。クリヤー乗は主に外的な行為を中心とする説いてあります。ウバ乗は修法の外的、内的の行為とも平等に視されます。ヨーガ乗は主に内的な修行を説いてあります。このタントラは因タントラの形と似っている上、また他のルートを見つけて悉地に至るので、外三続とも呼ばれます。”クリヤー乗は外的の面を重視されてます。ウバ乗の特徴は外的、内的とも重視されてます。ヨーガ乗は比較的に内的な修行を重視されてますが、外的な形は重視されていません。

在藏传佛教中也有《大日经》和《金刚顶经》,藏传佛教一般认为《大日经》就属于行续的修法,《金刚顶经》属于瑜伽续的修法。但是根据我对日本真言密教的了解,虽然《大日经》和《金刚顶经》本身是属于行续和瑜伽续的修法,但是,空海大师做了很多发展,很多的观点已经超越了行续和瑜伽续的观点。我个人认为,日本真言密教的很多观点已经比较接近于无上瑜伽部的观点。例如,真言宗传法院觉鍐撰的《真言净菩提心私记》中的观点就比较接近藏传密教的大手印与大圆满的观点。

チベット仏教にも、《大日経》と《金剛頂経》があります。チベット仏教では、《大日经》がウバ乗の修法に属してある、《金剛頂経》がヨーガ乗の修法に属してあるのは一般的に考えられてます。でも、私は日本の真言密宗への勉強によって、知っている限りでは、《大日経》と《金剛頂経》は元々ウバ乗とヨーガ乗に属してありますが、空海大師は更に発展させられたお陰で多くの観点はウバ乗とヨーガ乗を乗り越えてます。ですから、個人的には日本真言密教での多く観点がもう既に無上ヨーガ部に近いと考えております。例えば、真言宗の伝法院の覚鑁上人著作《真言净菩提心私記》の中の観点は比較的にチベット密教の大手印、ゾクチェンの観点に近います。

宁玛派比较独特的教法是内三乘,“内三乘包括大瑜伽(玛哈约嘎)、随类瑜伽(阿讷约嘎)、明点瑜伽(阿底约嘎)。与外续相比,尽管有许多超胜之处,但归纳而言,因见修行不同故称为无上续部。如果详加分析,则主要讲述方便生起次第为父续,称为大瑜伽;主要宣说智慧圆满次第的为母续,共称随类瑜伽;主要宣讲双运光明次第的为无二续,也叫明点瑜伽(阿底约嘎、大圆满)。特点是圆寂时会出现虹身成就的现象。此三乘证悟轮涅为净等,并且不从他处寻求悉地,所以称为内三续。”

ニンマ派の最も特徴的な教法は内タントラです。“内タントラにはマハーヨーガ乗、アヌヨーガ乗とアティヨーガ乗に分けられています。外三続より優れている所が沢山ありますが、纏めて言うと、因の見解の修行の違う事で無上続部と呼ばれます。もっと詳しく分析するなら、方便生起次第を説いているのは父タントラであり、大ヨーガとも呼ばれます。空性大楽の獲得(智慧円満)を目指す究竟次第を説いているのは母タントラであり、随類ヨーガとも呼ばれます。それらを不可分に実践するのは不二タントラであり、明点ヨーガとも呼ばれます(ゾクチェン)。特徴としては、円寂した時に虹の身体を得ることです。このタントラは悟りを開き、輪廻も涅槃も清浄を求めて、他所に悉地を求める事無くことから内タントラと呼ばれます。”

玛哈约嘎主要偏重于方便的生起次第,阿讷约嘎主要宣说智慧的圆满次第。我个人认为,日本密教的金刚界的修行很多地方比较接近玛哈约嘎,而以内在的气脉明点为主要修行方法的阿讷约嘎在日本还未曾看到,气脉明点的修法是无上瑜伽部的重要内容之一。

マハーヨーガ乗は主に方便生起次第を重視しています。アヌヨーガ乗は主に智慧円満の次第を説いています。私個人的には日本密教の金剛界の多くの修行がマハーヨーガ乗に近いと考えております。けれども、内在的の気脈明点を主な修行方法とするアヌヨーガは今の所日本にはないと思われます。気脈明点の修法は無上ヨーガ部の重要な内容の一つです。

最后,宁玛派最重要的阿底约嘎,被称为方便与智慧双运的光明次第的修法,阿底约嘎还有一个非常著名的名称:大圆满。大圆满的特点是临终时会出现虹身成就的现象,在西藏,很多宁玛派的修行人在临终时他的身体会化成虹光,修得最好的人整个身体会全部化成光,全部消失掉。如果没有全身化成光的话,身体也会缩小。在我自己的传承上师里面,在二三十年中已经有好多位出现虹身成就的现象,例如新龙的阿曲尊者、色达的年龙上师、亚青寺的阿秋喇嘛等,这是宁玛派比较独特的地方。

最後に、ニンマ派で一番重要なアティヨーガ乗は、方便と智慧の双方の働きによる光明次第の修法と言われていますが、もう一つ別の有名な名称は:ゾクチェンです。ゾクチェンの特徴は臨終の際に虹の身体を得る現象が起きることです。チベットでは多くのニンマ派の修行人が臨終の際に虹の身体となり、一番良く修得できた人は全身が光と化し、全てが完全に消失します。もし全身が光とならない場合でも、身体全体が縮小します。私に継承してくださっている師匠の方々の中にも、この二三十年の間に多くの方に虹の身体が成就する現状が起きました。例をあげると、新龍の阿曲尊者、色達の年龍上师、亚青寺の阿秋喇嘛等の方々です,これがニンマ派の特有な部分です。

四、第十五世大宝法王的预言授记:

今天因为时间关系,不可能做很详细的介绍,只能给大家做这些最简单的汇报,未来大家有兴趣的话,再做进一步的深入交流。

本日は時間の関係で、もっと詳しく紹介することはできませんでしたが、これらの至って簡単な報告をさせて頂きました。もし皆様にご興味があれば、今後是非更に深い交流ができたらと思います。

最后给大家分享一个很有趣的预言(授记)。在西藏噶举派的最高领袖第十五世大宝法王的时代,有这样一件事情,有一不丹弟子送第十五世大宝法王一个日本的象牙雕刻,上面雕刻着释迦牟尼佛成道的故事。

最後に、皆様ととても興味深くおもしろい預言(授記)をお分かちしたいと思います。チベットガキュ派の最高指導者、第十五世大宝法王の時代、こういう事がありました。ブータン王国のある弟子が第十五世大宝法王に日本の象牙彫刻を贈りました。その彫刻の表面にはお釈迦様が悟りを開いた物語が彫られていました。

当时大宝法王得到这个象牙,听说日本佛法非常兴盛,他非常地惊讶,(这大概是一百多年前的事情),他想,在那么遥远的一个岛国,居然佛教这么兴旺,这个非常不可思议,因此他非常地高兴,专门花了三天的时间修法诵经、回向发愿,然后他做了一个预言,他说,在未来,如果日本密教与藏传密教能够结合,世界上的佛教将会融合与兴盛。

当時(大体百年ほど前の出来事ですが)、大宝法王はこの象牙の彫刻を受け取り、日本では仏法がとても盛んであると聞き、とても驚いたそうです。あんなに遠い島国でありながら、仏教がこんなにも栄えている事を彼は非常に不思議に思い、このことで彼は非常に喜び、特別に3日間お経を唱え、回向を唱え、その後彼は一つの預言をしました、曰く、未来にもし日本密教とチベット密教が結合できたなら、世界中の仏教が一つに融合し栄えるであろう。

在西藏,基本上大家都认为大宝法王的预言是比较准确的。在此,我也倡议日本密教与藏传密教所有的高僧大德, 大家一起努力,以开放的心胸互相交流、学习,促使佛法兴盛,能够利益一切众生!

チベットでは、大宝法王の預言はほぼ的中であると考えられています。ここで、私も日本密教とチベット密教全ての高僧大徳の方々に申し上げたいと思います。私たちは皆、互い心を開き交流し、勉強し、仏法の繁栄のを促進し、この世の全ての生けるものの利益となる為に、共に頑張って行きましょう。

以上浅见,抛砖引玉,希望为日本密教与藏传密教的交流贡献微薄之力。不当之处,请各位高僧大德批评指正。谢谢!

以上で私の拙い見解ですが、日本密教とチベット密教の交流に微力ながら貢献できればと切に願います。高僧大徳の方々にぜひご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。有難うございました。

日本密教与西藏密教关系初探

日本密教与西藏密教关系初探

2015.11.01

日本密教与西藏密教关系初探

(依据在日本种智院大学的演讲稿修改)
智广阿阇梨

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南无格日!

一、自我介绍:

自己紹介

尊敬的赖富本宏教授,各位先生、女士们,大家好!

我来自中国,今天能够来到日本,在日本佛教真言宗著名的高等学府种智院大学,和诸位高僧大德、专家学者们共同交流佛法,对此我感到非常荣幸。

尊敬する赖富本宏教授、ご来場の皆様,こんにちは。

私は中国から参りまして、今日、日本仏教の真言宗で有名な高等学院の種智院大学にて、高僧大徳、専門学者の方々と共に仏法の交流が出来ることを光栄の至りに存じます。

我本人从很小的时候开始先学习了汉传佛教各个宗派的显密教法,1996年开始学修藏传佛教,2004年开始到日本学习真言密教、天台密教等教法至今,曾经到高野山、醍醐寺、比叡山等地做过一些深入的学习。从1993年开始一直从事佛教的教学工作。

私は幼い頃から、漢伝仏教の各宗派の顕密教法を学んで来ました、1996年からチベット仏教を勉強し、修法をし始めました。2004年から日本に参り、今まで真言密教と天台密教などの教えを勉強して来ました。また、高野山、醍醐寺、比叡山などの各所で、より一歩深く踏み込んで学びました。1993年から現在に至るまで仏法の教えを教え続けております。

这里阐述的观点是本人学修佛法三十多年的心得,并借鉴了日本一些高僧大德的观点。

これから申し上げる観点は全て私自身が三十年間に渡って仏法の教えを研修し、会得したものであると共に、日本の高僧大徳の方々のご観点を参考にしたものです。

二、日本密教与藏传密教同源异流:

日本密教とチベット密教の同源異流

西藏密教与日本密教,皆源自于印度,但是从宗教形态上看,两者如今全然不同,包括修行的理念和方法也有所不同。虽然两者存在很多的不同,但也有很多的共同点。

チベット密教と日本密教の源は同じくインドでありながら、今の両宗教の有様は全く違います。修行の理念と方法もそれぞれです。しかし、多くの異なりがあっても、ある程度の共通点があるのも事実です。

首先,各派密教虽然形态各异,但是同源于印度密教。而且修行的目的都是一致的,就是即生成佛。

まず、各派の密教は有様が違うけれど、同じくインド密教に伝承されたものです。また、修行の目的は皆一致で即身成仏することです。

但是,日本密教与藏传密教彼此的实修方法,有相当的不同。在日本密教中,传承法脉与实修方法并没有完全统一,如真言宗和天台宗就是两大宗,而且在这两大宗之下,还分成几个流派。

しかし、日本密教とチベット密教の実際の作法はかなり異なっています。日本密教の中で、伝承法脈と実修方法はまだ完全に統一していません。例えば、真言宗と天台宗の両宗に大きく分かれています。その両宗はまたそれぞれ多数の流派に分かれています。

日本密教的修法,基本上有两部大法,一是根据《大日经》成立的胎藏界法,一是根据《金刚顶经》成立的金刚界法,至于如《理趣经》法中的一尊法等(依《理趣经》之曼茶罗为本尊的修法),也是依胎藏界法和金刚界法的次第而成立。

日本密教の修法は基本的に二つに分かれます。一つは《大日経》から生まれた胎藏界法,もう一つは《金刚顶経》から生まれたの金剛界法,そして、《理趣経》法の中の一尊法など(《理趣経》の曼荼羅を本尊としての修法)、胎藏界と金剛界の次第によって生まれたのです。

日本密教中,真言和天台两宗各自也有一些流派,各流派在实修的细则上也有所不同,但是四度加行、一尊法(如观音等皆以一尊作为本尊而修)的整体架构,大致都是差不多的。

日本密教の中で、真言と天台両宗の各自の流派では、実修の細則は異なっています。しかし、四度加行、一尊法(観音などの一尊を本尊とするの修法)の中心部分はほぼ一緒です。

藏传密教则更为复杂些。藏传密教最主要的流派有宁玛派、噶举派、萨迦派、格鲁派等,宁玛派被称为“旧派”,其他三派被称为“新派”,各派修法也各具特色。

チベット密教では、さらに複雑になってます。主な流派はニンマ派、カギュ派、サキャ派、ゲルク派などがあります。ニンマ派は“旧派”と呼ばれます、その他の三派は“新派”と呼ばれています。修法も各自の特色があります。

藏传密教和日本真言密教的不同,其中之一在于,藏传密教的修法体系中,一般都由显入密,先要学显宗,后再学密宗,大乘佛教的理论基础,清晰可见。其中比较著名的论著有:格鲁派的《菩提道次第广论》《密宗道次第广论》、宁玛派《普贤上师言教—大圆满前行引导文》《大圆满心性休息》,在这些论著中都体现了藏传佛教由显入密的特点;日本密教中尤其是真言密教,在古代很多高僧大德也是显密双修的,但在现代的修法体系中,一般真言密教都不学习显宗而直接进入密宗,天台密教则有先显后密的学修次序。真言密教中认为,由显入密是迂回之机,直入密乘才是直往之正机。

チベット密教と日本密教の主な違いとして、チベット仏教の修法体系では、顕から密に入るのが一般的で、顕宗を学んでから密宗に入ります。このことは大乗仏教の基礎理論によく見られます。なかでも比較的に有名な論著は、ゲルク派の《菩提道次第広論》《密宗道次第広論》、ニンマ派の《普贤上师言教—大圆满前行引導文》《大圆满心性休息》があります、内容はチベット密教の顕から密に入る事が特徴として表してあります。日本密教のうち、特に真言密教では、昔は多くの高僧大徳は顕密兼修でいらしゃいましたが、現代の修法体系の中では、真言密教は顕宗を学ばず、直接密宗に入ることになりました。天台密宗には、まず顕宗、それから密宗という学修順序があります。真言密教では、顕宗から密宗に入るのは遠回りで、直接密教に入るのは最も近道であり、かつ正道であるとされています。

另外,密教的特点之一就是如大海能纳百川,包容力极强。以密教之融摄各地的民族宗教,进而改头换面看来,即知此事。

また、密教は広大な海のように、包容力が非常に大きいのが一つの特徴である。このことは密教が各地の民族宗教と融合していることから分かります。

只是比较起来,藏密的变化幅度尚属有限,而日本的密教,经由中国引入,和印度密教相对照,有的形式上已经变化较大了。

ただ、比較的にはチベット密教の変化は少ない一方、日本の密教は中国を経由して伝わって来た為、インド密教と相対的に比較すると、形式上大きく変化した部分もあります。

日本的密教并非自印度直接传入,而是在公元九世纪初,经由中国辗转传来。虽然日本密教继承的是公元八世纪前印度密教的主流,因为中国文化的影响,并且密教在日本扎根的过程中,也融摄了日本固有的民俗信仰,而后形成为现在的宗教形态。

日本密教は直接インドから伝わって来たのではなく、公元九世紀初に中国を回って伝わって来ました。勿論、日本密教は公元八世紀前のインド密教の主流を継承してありましたが、やはり中国文化の影響を受けた上で、日本に浸透する過程で、日本古来の民俗信仰を取り入れられて、現在の宗教形態になりました。

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在很多年前,日本就有一些高僧大德前往印度等地去了解藏传佛教。例如,松长有庆、赖富本宏等先生都在印度了解过藏传佛教,这些高僧大德也都著书来比较藏传密教和日本密教的异同。在这些研究成果当中,有两个观点值得大家了解。第一个,他们认为西藏密教比日本密教更加忠实于印度密教原来的样子。相对于日本密教,西藏的密教是从印度直接传入西藏。西藏密教之继承印度密教,就较为忠实,藏人承袭印度佛教文化,毫无保留,藏人翻译佛经,务求忠实,以藏译佛经加以逆推,几乎能直接还原梵语原经文,由此即可见其忠实之程度。藏传密教不仅在翻译上完全复制了印度密教,在仪轨上、思想上,大多保存了印度密教的内容。就学术考证而言,藏密的价值,即在于能够借以了解印度密教的原貌,可说极其珍贵。比如说传入日本的胎藏界、金刚界的曼荼罗,其中无论是佛像、菩萨的绘法,还是整体的构图,多处与原经典记述的不符;但是,藏密中金刚界的曼荼罗,却与经典记述的内容完全一致。由此而知,如要了解印度密教原来的样子,西藏密教将会是很好的参考。第二个研究成果表明,印度后期密教几乎没有传入日本,但是传入了西藏。所以我们要了解印度的密教,特别是无上瑜伽部的密教,就要通过藏传佛教。

何十年も昔、松長有慶様、頼富本宏様含め、多く日本の高僧大徳の方々はチベット密教を深く知る為にインド等に赴かれました。この高僧大徳の方々も皆チベット密教と日本密教の異同を本に書記して比較しました。この研究結果の中で、二つの観点をぜひ皆さんに知って頂きたいと思います。まず、彼らはチベット密教は日本密教よりも、インド密教本来の様式に近いと考えました。日本密教と比べ、チベット密教は直接インドから伝わった為、忠実にインド密教を伝承して来ました。チベットの人たちは経典を翻訳する際にも、極めて忠実で、チベット語で訳した仏経を逆に翻訳したら、ほぼ原経典に還元される事ができることからも、その高い忠実度が分かると思います。そして、経典の翻訳が完全かつ忠実なばかりでなく、儀軌の内容も、思想の内容も、インドから伝わって来た通り、そのままに保存されています。学術の考証の立場から言うと、チベット密教の価値は、インド密教の本来の姿が分かる事が出来る事です。貴重価値の極みと言ってもいいでしょう。例えば、日本に伝わって来た胎藏界、金剛界の曼荼羅については、仏像といい、菩薩の絵描き方といい、全体的な構図といい、経典の記述通りではない所があります。一方で、チベット仏教では金剛界の曼荼羅は経典の記述と完全に一致しています。この事から分かるように、インド密教本来の様子を知りたいのであれば、チベット密教を参考にするのがとても良いと思います。次に、もう一つの研究結果から、インドの後期密教はほとんど日本に伝わっておらず、チベットには伝わっていたことが分かります。ですので、インド密教、特に無上ヨ-ガタントラを知るためには、チベット仏教を参考にしなければなりません。

据我了解,近现代日本的佛教界对藏传佛教做了很多深入的了解,从现有资料来看主要以格鲁派为多。松长有庆先生在他的著作《东方智慧的崛起》中也对日本密教和西藏密教进行了比较,也主要是日本真言密教和藏密格鲁派的比较,我就不再赘述。

私が把握している限りでは、近現代、日本の仏教界ではチベット密教に対して、より深くの研究が進んでおられるようです。今までの参考資料から見ると、主にゲルク派に対しての研究が多いと見られます。松長有慶先生は自ら執筆された《東方智慧の崛起》の中でも、日本密教とチベット密教、主に日本の真言密宗とチベットのゲルク派の比較論を述べていらしゃいますので、私がここで贅言するまでもないと思います。

在此我想简单介绍一下目前在中国乃至全世界比较兴盛的藏传密教流派——宁玛派。

ここで、中国また全世界の中で今比較的に盛んでいる、チベット密教の二ンマ派について簡単に紹介させて頂きたいと思います。

三、介绍宁玛派的九乘佛法:

本人在藏传佛教的学修过程中,四个教派都有学习,其中对宁玛派的学修最多。

私自身はチベット密教の学修の間に、四つの宗派とも学んで来ましたが、特に最も多かったのがニンマ派の学修です。

宁玛派是最早传入西藏的一个佛教流派。宁玛派的最大一个特点就是把所有的佛法分成九乘,宁玛派云丹嘉措尊者所著的《自性大圆满支分决定三戒论释》中对此九乘法做了介绍:

“ 此依大圆满自宗,声闻缘觉菩萨乘, 称为法相因三乘,事行瑜伽外三续, 无上父续大瑜伽,随类瑜伽即母续, 明点瑜伽无二续,称内三续九乘摄。”

ニンマ派は一番最初にチベットに伝わって来ました仏教流派であります。ニンマ派は全ての仏法を九乗に分かれてあるのが最も大きなの特徴です。ニンマ派の云丹嘉措尊者が著作された《自性大圆满支分決定三戒論释》の中で、この九乗法について、紹介してあります。

“ 此依大圆满自宗,声聞縁覚菩萨乘,
称为法相因三乘,事行瑜伽外三续,
无上父续大瑜伽,随类瑜伽即母续,
明点瑜伽无二续,称内三续九乘摄。”

所谓的九乘佛法即包括因三乘、外三乘、内三乘。

いわゆる九乗仏法は因タントラ、外タントラ、内タントラを含めてあります。

因三乘都是属于显宗的内容,包括声闻乘、缘觉乘和菩萨乘,其中声闻乘、缘觉乘属于小乘的教法,菩萨乘属于大乘佛教。“自己从善知识处听闻佛法,并将所闻之义传授他人故称声闻;最后有者不依靠他者独立自主便能现前超胜三有轮回之果,故而称缘觉;为成就圆满菩提,利他心不怯懦、勇往直前,故称菩萨。”在印度,菩萨乘主要包括中观和唯识两宗。“诠示修持此三乘可获得相应之果的途径,是故称为法相,并且此三乘只是获得自果的直接因、获得究竟大菩提果的间接因,并非是果转道用,为此称为因三乘。”

因タントラは小乗及び大乗の経典に依拠した顕宗の内容で、声聞乗、縁覚乗と菩薩乗を含まれてあります。中には声聞乗、縁覚乗は小乗仏法で、菩薩乗は大乗仏法になります。“善智識から仏法を聞いて、また聞き取れた仏法を他人に伝授するものは声聞と呼ばれます。他者に頼らず、自らで悟りを開いたものは縁覚と呼ばれます。自らの為のみならず、一切の人間の悟りのために修行している、自利利他のものは菩薩と呼ばれます。”インドでは、菩薩乗には中観と唯識が含めてあります。“このタントラによって、相応の果位に到達できるルートを示してあり、故に法相と呼ばれてます。しかも、このタントラはそれをもって自らがそれ相応の果位に到達する直接の要因であり、悟りを開いた仏の境地に至るの間接の要因であり、従果向因(じゅうかこう因)ではなく、従因至果(じゅういんしか)であるので、因のタントラと呼ばれてます。

“外三乘分为事续、行续、瑜伽续。事续主要宣说外在的事宜,故称为事续;行续见行平等受持,因此称为行续;瑜伽续主要宣讲内在修行,故而称为瑜伽续。此三乘与因乘的方式相似并且从他处寻觅悉地,因而称为外三续。”事续比较注重外在的形式,所以叫做事续;行续的修法特点则是外在和内在同样重要;瑜伽续则比较注重内在修行,不太重视外在形式。

“外タントラはクリヤー乗、ウバ乗、ヨーガ乗に分けてあります。クリヤー乗は主に外的な行為を中心とする説いてあります。ウバ乗は修法の外的、内的の行為とも平等に視されます。ヨーガ乗は主に内的な修行を説いてあります。このタントラは因タントラの形と似っている上、また他のルートを見つけて悉地に至るので、外三続とも呼ばれます。”クリヤー乗は外的の面を重視されてます。ウバ乗の特徴は外的、内的とも重視されてます。ヨーガ乗は比較的に内的な修行を重視されてますが、外的な形は重視されていません。

在藏传佛教中也有《大日经》和《金刚顶经》,藏传佛教一般认为《大日经》就属于行续的修法,《金刚顶经》属于瑜伽续的修法。但是根据我对日本真言密教的了解,虽然《大日经》和《金刚顶经》本身是属于行续和瑜伽续的修法,但是,空海大师做了很多发展,很多的观点已经超越了行续和瑜伽续的观点。我个人认为,日本真言密教的很多观点已经比较接近于无上瑜伽部的观点。例如,真言宗传法院觉鍐撰的《真言净菩提心私记》中的观点就比较接近藏传密教的大手印与大圆满的观点。

チベット仏教にも、《大日経》と《金剛頂経》があります。チベット仏教では、《大日经》がウバ乗の修法に属してある、《金剛頂経》がヨーガ乗の修法に属してあるのは一般的に考えられてます。でも、私は日本の真言密宗への勉強によって、知っている限りでは、《大日経》と《金剛頂経》は元々ウバ乗とヨーガ乗に属してありますが、空海大師は更に発展させられたお陰で多くの観点はウバ乗とヨーガ乗を乗り越えてます。ですから、個人的には日本真言密教での多く観点がもう既に無上ヨーガ部に近いと考えております。例えば、真言宗の伝法院の覚鑁上人著作《真言净菩提心私記》の中の観点は比較的にチベット密教の大手印、ゾクチェンの観点に近います。

宁玛派比较独特的教法是内三乘,“内三乘包括大瑜伽(玛哈约嘎)、随类瑜伽(阿讷约嘎)、明点瑜伽(阿底约嘎)。与外续相比,尽管有许多超胜之处,但归纳而言,因见修行不同故称为无上续部。如果详加分析,则主要讲述方便生起次第为父续,称为大瑜伽;主要宣说智慧圆满次第的为母续,共称随类瑜伽;主要宣讲双运光明次第的为无二续,也叫明点瑜伽(阿底约嘎、大圆满)。特点是圆寂时会出现虹身成就的现象。此三乘证悟轮涅为净等,并且不从他处寻求悉地,所以称为内三续。”

ニンマ派の最も特徴的な教法は内タントラです。“内タントラにはマハーヨーガ乗、アヌヨーガ乗とアティヨーガ乗に分けられています。外三続より優れている所が沢山ありますが、纏めて言うと、因の見解の修行の違う事で無上続部と呼ばれます。もっと詳しく分析するなら、方便生起次第を説いているのは父タントラであり、大ヨーガとも呼ばれます。空性大楽の獲得(智慧円満)を目指す究竟次第を説いているのは母タントラであり、随類ヨーガとも呼ばれます。それらを不可分に実践するのは不二タントラであり、明点ヨーガとも呼ばれます(ゾクチェン)。特徴としては、円寂した時に虹の身体を得ることです。このタントラは悟りを開き、輪廻も涅槃も清浄を求めて、他所に悉地を求める事無くことから内タントラと呼ばれます。”

玛哈约嘎主要偏重于方便的生起次第,阿讷约嘎主要宣说智慧的圆满次第。我个人认为,日本密教的金刚界的修行很多地方比较接近玛哈约嘎,而以内在的气脉明点为主要修行方法的阿讷约嘎在日本还未曾看到,气脉明点的修法是无上瑜伽部的重要内容之一。

マハーヨーガ乗は主に方便生起次第を重視しています。アヌヨーガ乗は主に智慧円満の次第を説いています。私個人的には日本密教の金剛界の多くの修行がマハーヨーガ乗に近いと考えております。けれども、内在的の気脈明点を主な修行方法とするアヌヨーガは今の所日本にはないと思われます。気脈明点の修法は無上ヨーガ部の重要な内容の一つです。

最后,宁玛派最重要的阿底约嘎,被称为方便与智慧双运的光明次第的修法,阿底约嘎还有一个非常著名的名称:大圆满。大圆满的特点是临终时会出现虹身成就的现象,在西藏,很多宁玛派的修行人在临终时他的身体会化成虹光,修得最好的人整个身体会全部化成光,全部消失掉。如果没有全身化成光的话,身体也会缩小。在我自己的传承上师里面,在二三十年中已经有好多位出现虹身成就的现象,例如新龙的阿曲尊者、色达的年龙上师、亚青寺的阿秋喇嘛等,这是宁玛派比较独特的地方。

最後に、ニンマ派で一番重要なアティヨーガ乗は、方便と智慧の双方の働きによる光明次第の修法と言われていますが、もう一つ別の有名な名称は:ゾクチェンです。ゾクチェンの特徴は臨終の際に虹の身体を得る現象が起きることです。チベットでは多くのニンマ派の修行人が臨終の際に虹の身体となり、一番良く修得できた人は全身が光と化し、全てが完全に消失します。もし全身が光とならない場合でも、身体全体が縮小します。私に継承してくださっている師匠の方々の中にも、この二三十年の間に多くの方に虹の身体が成就する現状が起きました。例をあげると、新龍の阿曲尊者、色達の年龍上师、亚青寺の阿秋喇嘛等の方々です,これがニンマ派の特有な部分です。

四、第十五世大宝法王的预言授记:

今天因为时间关系,不可能做很详细的介绍,只能给大家做这些最简单的汇报,未来大家有兴趣的话,再做进一步的深入交流。

本日は時間の関係で、もっと詳しく紹介することはできませんでしたが、これらの至って簡単な報告をさせて頂きました。もし皆様にご興味があれば、今後是非更に深い交流ができたらと思います。

最后给大家分享一个很有趣的预言(授记)。在西藏噶举派的最高领袖第十五世大宝法王的时代,有这样一件事情,有一不丹弟子送第十五世大宝法王一个日本的象牙雕刻,上面雕刻着释迦牟尼佛成道的故事。

最後に、皆様ととても興味深くおもしろい預言(授記)をお分かちしたいと思います。チベットガキュ派の最高指導者、第十五世大宝法王の時代、こういう事がありました。ブータン王国のある弟子が第十五世大宝法王に日本の象牙彫刻を贈りました。その彫刻の表面にはお釈迦様が悟りを開いた物語が彫られていました。

当时大宝法王得到这个象牙,听说日本佛法非常兴盛,他非常地惊讶,(这大概是一百多年前的事情),他想,在那么遥远的一个岛国,居然佛教这么兴旺,这个非常不可思议,因此他非常地高兴,专门花了三天的时间修法诵经、回向发愿,然后他做了一个预言,他说,在未来,如果日本密教与藏传密教能够结合,世界上的佛教将会融合与兴盛。

当時(大体百年ほど前の出来事ですが)、大宝法王はこの象牙の彫刻を受け取り、日本では仏法がとても盛んであると聞き、とても驚いたそうです。あんなに遠い島国でありながら、仏教がこんなにも栄えている事を彼は非常に不思議に思い、このことで彼は非常に喜び、特別に3日間お経を唱え、回向を唱え、その後彼は一つの預言をしました、曰く、未来にもし日本密教とチベット密教が結合できたなら、世界中の仏教が一つに融合し栄えるであろう。

在西藏,基本上大家都认为大宝法王的预言是比较准确的。在此,我也倡议日本密教与藏传密教所有的高僧大德, 大家一起努力,以开放的心胸互相交流、学习,促使佛法兴盛,能够利益一切众生!

チベットでは、大宝法王の預言はほぼ的中であると考えられています。ここで、私も日本密教とチベット密教全ての高僧大徳の方々に申し上げたいと思います。私たちは皆、互い心を開き交流し、勉強し、仏法の繁栄のを促進し、この世の全ての生けるものの利益となる為に、共に頑張って行きましょう。

以上浅见,抛砖引玉,希望为日本密教与藏传密教的交流贡献微薄之力。不当之处,请各位高僧大德批评指正。谢谢!

以上で私の拙い見解ですが、日本密教とチベット密教の交流に微力ながら貢献できればと切に願います。高僧大徳の方々にぜひご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。有難うございました。